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電子書籍名言・引用まとめ

情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫)

堀 栄三

Quotes List

「敵情判断で最大の難事は、言い切ることである。しかも情報の判断をする者には、言い切らなければならない時期が必ずやってくる」

この将軍は、 「軍紀も勅諭も戦陣訓も、百万遍の精神訓話も飢の前には全然無価値であった」  と、述懐している。

中将は日記に必勝六法と書いているが、堀の記憶では、「制空の絶対」、「技術で作る制高」、「線と点」、「戦場の選定」、「面の防空」の五つしか出てこない。

指導者の戦略の失敗を、戦術や戦闘で取り戻すことは不可能である。

「爵禄百金を惜しんで、敵の情を知らざるは不仁の至なり、人の将にあらざるなり、主の佐にあらざるなり、勝の主にあらざるなり」

軍人には軍事研究という大へんな仕事があったのに、軍の中枢部の連中は、権力の椅子を欲しがって、政治介入という玩具に夢中になりだした」

「俊才は絶対に勇者にあらず、智者も決して戦力になり得ず」

豊富な体験を積んだ昔の人の言葉は短いが、その片言の中に生涯かかって自分のものにした貴重な教訓が凝縮されている。

よく戦後の戦史研究家で、あのときこんな情報があったのに、どうしてこれを採用しなかったか、と批評する人がいる。しかし情報は二線、三線での交叉点を求める式の取り組みをやらないと、真偽の判断は難しい。  

情報とは相手の仕草を見て、その中から相手が何を考えているかを知ろうとするものだ

椅子の権力を自分の能力だと思い違いしている人間ほど危険なものはない

とかく自分に有利に進展しているときには、自分のレンズで相手を見て我田引水の結論を導き出すことが多い。そのために作戦と情報とは厳に仕事が区別されているのだが、作戦は往々将棋指しのように、一人で考えて一人で駒を動かそうとする

軍人はあの機関銃で死ぬと思っても、突撃と命令されたら突撃するのが軍人の本分だ。彼ら軍人は戦場を捨てることは出来ないのだ。自分から損得を考えて戦闘から離れる軍人に、何のために月給を与えて養っておくのだ」

「戦争を敗戦に導いた人間たちは、戦争指導に携った連中だ、この人たちが責任を感じないでどうするのだ」

日本における指揮官は、外国型に較べて泰然とした大物でないと部下がついて来ない。細かい粗さがしは部下の失笑を買う。勢い日露戦争の大山元帥式の太っ腹な態度を指揮官像とする者が多い。

ますます複雑化する国際社会の中で、日本が安全にかつ確乎として生きていくためには、なまじっかな軍事力より、情報力をこそ高めるべきではないか。  長くて大きな「兎の耳」こそ、欠くべからざる最高の〝戦力〟である。

「戦争に負けることは早くから判っていたんでしょう、それなのにどうして今まで戦争を続けたのですか?」  と言った。その問いは堀に向けられていたのに、父が答えた。 「そんなことを聞くのは筋違いだ、これ(堀)は軍人だったのだ。軍人はあの機関銃で死ぬと思っても、突撃と命令されたら突撃するのが軍人の本分だ。彼ら軍人は戦場を捨てることは出来ないのだ。自分から損得を考えて戦闘から離れる軍人に、何のために月給を与えて養っておくのだ」

予備知識の程度でも、また原爆の「ゲ」の字のかけらでも、われわれの知識の片隅にあったら、また米国国内の諜報網が健在していたら、通信諜報のコールサインだけでなく、一部でもよいからB‐29、なかんずくV六〇〇番部隊の暗号の解読が出来ていたら、あるいはスウェーデンを経て入手したM‐二〇九暗号機での解読が、もう一ヶ月早く完成していたら、あの不明機の正体は必ず判明していたであろうに。V四〇〇番、V五〇〇番、V七〇〇番とあって、V六〇〇番が最初からテニアンで欠番であったことは、米軍ではB‐29戦略爆撃部隊がマリアナに進出した昭和十九年八月頃から、すでに原爆投下部隊(実際には第五百九混成部隊という)を使用する計画があったと推量されたからである。 「あそこまでは出来ていた」という言い逃れは、戦争の中での情報の世界では通用しない。判断の間違いは直接敗戦の導火線に点火してしまうからだ。  

跳梁するB‐29に対して、日本軍の防空部隊は高射砲も戦闘機もほとんど歯が立たなかった。その理由はB‐29の高度に対して、日本防空戦闘機の高度が及ばなかったし、高射砲も一万メートルの高度のB‐29には弾丸が届かなかった。さらにB‐29は雲のあるような天候不良のときを狙ってやってくる。レーダーを使っていたからであろうが、目視を原則とする日本の防空戦闘機は、B‐29の高度に達し得なかった。

た。  よく戦後の戦史研究家で、あのときこんな情報があったのに、どうしてこれを採用しなかったか、と批評する人がいる。しかし情報は二線、三線での交叉点を求める式の取り組みをやらないと、真偽の判断は難しい。

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