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電子書籍名言・引用まとめ

街道をゆく 16 叡山の諸道

司馬遼太郎

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奈良仏教は、六つの「宗」にわかれている。三論、成実、法相、俱舎、華厳、律がそれで、その性格は宗教体系というよりも、論、もしくは哲学というにちかい。仏教の究極の目的である解脱ということについても、どういう経典を拠りどころとし、どういう方法でそれへ至れるかという具体的な実践面が欠けている。

いつのほどか、六十を過ぎた者は天台座主のゆるしを得、ふもとの坂本に降りて里坊に住むという風ができた。  また近世以降は、座主も坂本の滋賀院御殿に住むようになったから、坂本が叡山の首都のようなかたちになった。

この文字が日本にきてから次第にそのように変り、ついには町や建物の意味が消え、寺や僧をさすようになった。ひとつには当時(いつごろであるかはべつとして)めだつほどの建物は、とくに田舎では寺ぐらいのもので、僧たちが自分の寺を「わが坊、わが坊」といっているうちに、里人が僧そのものをそのようによぶようになったのだろうか。

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